廃棄物削減と循環型社会

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資源循環に関する考え方

 現在、海洋プラスチックごみ問題は、世界的な課題となっています。2019年6月の20か国・地域首脳会議(G20大阪サミット)では、「海洋プラスチックごみによる新たな汚染を2050年までにゼロにすることを目指す」目標を導入することで各国が合意しました。ニップングループにとっては、海洋プラスチックごみ課題とともに食品ロスへの対応も重要な課題です。当社グループでは、これらの廃棄物削減に対し積極的に取り組んでいきます。

中長期目標の策定

 当社グループが展開している食品事業は、製造業の中では比較的環境負荷が少ない業種ですが、事業活動による「廃棄物等の発生抑制」は、対処すべき課題と考えています。2009年度から連結対象のグループ会社も環境目標の対象とし、2020年度目標として、「廃棄物等の再資源化率」を設定し取り組んでいます。目標達成に向け、当社グループは一丸となり、今後も課題設定や取り組み強化に努めていきます。

廃棄物等総排出量と再資源化率の推移

2019年度の廃棄物等削減実績
2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度目標
総排出量
(t)
国内 41,531 45,188 46,117 44,883 45,384 -
海外 1,093 1,151 1,679 1,762 1,755 -
国内外 42,624 46,339 47,796 46,645 47,139 -
再資源化率
(%)
国内外 98.5 97.7 97.3 95.8 95.2 99.0
総排出量原単位
(kg/t)
23.3 24.7 25.2 24.1 23.9 -

食品リサイクル・ループ

 ニップンが取り組んでいる、食品リサイクル・ループは、食品工場や店舗などの食品関連事業者が食品残さの再生利用を飼料化・肥料化事業者に委託し、農林漁業者などに飼料や堆肥として販売、その飼料で生産した豚肉などの農畜産物を再び食品関連事業者が購入・利用するというものです。
 当社では、事業場から排出されるパンや麺、菓子などを原料に、㈱イガ再資源でリキッドフィーディング(液体飼料「ハイパーリキッド」)に加工。同社のグループ会社である㈱トントンファームでこのリキッドフィーディングを餌に豚を肥育。育てた豚の肉「忍茶豚(にんちゃとん)」を使ったメニューを事業場の社員食堂で喫食する仕組みをつくり上げました。
 2013年には、この取り組みにより、食品リサイクル法に基づく「再生利用事業計画(食品リサイクル・ループ)」の認定を取得するとともに、この活動をはじめとした廃棄物処理関連の取り組みが資源の有効な利用を確保するものとして評価され、(公財)食品等流通合理化促進機構主催、農林水産省支援の「第36回食品産業優良企業等表彰」環境部門(食品リサイクル推進タイプ)において農林水産大臣賞を受賞することができました。
 今後の課題として、食品リサイクル・ループの水平展開を検討していますが、㈱イガ再資源のように飼料化から豚の肥育、精肉加工まで一括してできる業者が少ないことがあげられます。また、全グループ社員の一人一人が環境保全活動に対する興味をもち、さまざまな提案が上がってくるような仕組みをつくっていければと考えています。

食品リサイクルループ

ゼロエミッション

 2019年度は、当社グループにおいて10社、22事業場がゼロエミッションを達成しました(廃棄物等総排出量が100t/年以上)。

食品ロス低減

 当社では、ISO14001の活動において、食品ロス低減にむけた環境目標を設定しています。
 2019年度は、年間3商品の開発を目標として、「ニップン ハート スティックタイプ」「ニップン ふっくらパン強力粉 スリムタイプ」をはじめとした、個食化対応の商品をはじめとして、8商品を開発しました。

項目 目標 開発商品 結果
食品ロス低減 3商品 ニップン ハート ミニパック
ニップン ハート スティックタイプ
ニップン ふっくらパン強力粉 スティックタイプ
ニップン 日本の天ぷら粉
ニップン めちゃラク ホットケーキミックス
ニップン めちゃラク クッキーミックス
6商品

外部からの評価

 昨今、商品の容器やストローをプラスチック製から紙製に切り替える動きが世界的に活発になっています。
 当社は、海洋プラスチック対策の一環として、冷凍食品の「よくばり御膳」や「よくばりプレート」に、無漂白の木材パルプを使用したeco紙トレーを使用し、ご家庭で発生するプラスチックの廃棄量削減を図りました。
 この活動により、(公財)食品等流通合理化促進機構主催、農林水産省支援の「第41回食品産業優良企業等表彰」環境部門(省エネ等環境対策推進タイプ)において、農林水産大臣賞を受賞することがきできました。
 今回の受賞は、当社グループが環境保全活動に取り組んだことに対する評価と受け止め、今後もより一層努力していきます。

食品廃棄のオールインコスト

 2019年度は、廃棄商品削減のため、在庫圧縮や賞味期限管理の強化に務めましたが、オールインコストは、2018年度実績に対し、5,200万円増の1億7,430万円となりました。
※オールインコスト:廃棄商品の原価や処理費用から受取保険金や他社求償額を控除したものです。

容器包装の再商品化

 「容器包装リサイクル法」の再商品化義務を履行するため、指定法人である(公財)日本容器包装リサイクル協会に再商品化を委託しています。容器包装リサイクル法において当社は、2020年も再商品化義務委託料を申請しています。

 また、当社では、ISO14001の活動において、包装資材の資材消費と廃棄量抑制にむけた環境目標を設定しています。
 2019年度は、再生紙利用、軽量化、共通包材採用による廃棄抑制などの環境を意識した包材を利用することで年間30件の包材の見直しを目標として、34件の包材を見直しました。

化学物質の適正処理

化学物質の管理

 当社グループでは、製造工程において「PRTR法」の対象物質を使用していません。一方、食品分析などを実施する事業場では、分析試薬としてPRTR法の対象物質を含む化学物質を使用していますが、使用後の廃液は、特別管理産業廃棄物として適切に処理しています。
※PRTR法(Pollutant Release and Transfer Resister):指定化学物質の環境への排出量・移動量の届け出を義務付ける法令の通称です。

2019年度の化学物質使用量実績
年度 2015 2016 2017 2018 2019
化学物質使用量
(ℓ)
国内 9,506 9,610 10,399 10,206 10,821
海外 5 12 6 5 6
国内外 9,511 9,622 10,405 10,211 10,827
化学物質使用量原単位
(ℓ/千t)
4.06 3.68 4.37 4.49 4.79

PCB廃棄物の管理

 当社グループは、過去に使用していたポリ塩化ビフェニル(PCB)含有機器(トランス、コンデンサなど)につきまして、法令にもとづき厳重に保管管理しています。PCB特別措置法などの関連法令に従い、国から認定を受けた処理施設に委託して、無害化処理を推進します。

土壌汚染対策

 当社グループでは、土地の売却・購入時には、土壌汚染状況の調査および状況に応じた対応を図るとともに、適切な情報開示を行います。