PROJECT 素材から食卓まで。
ニーズに応えるプロジェクト
PROJECT 01

高級パスタと家庭用パスタを超えるプレミアム製品。
目指すは、世界をうならせる日本産パスタ。

~REGALO(レガーロ)~

内容は取材撮影当時のものです。

確かな原料を厳選する選定眼、高度な製粉・製法技術――創業以来、ニップンが磨きをかけてきた知見と技術のすべてを投入して生み出されたのが、新たなパスタブランド「REGALO(レガーロ)」だ。
食感や味わいはもちろん、色味などにもこだわり抜いた国内産プレミアムパスタは、発売以来、着実に市場での評価を高めてきている。

語る社員

MEMBER
A.T.
A.T.
オーマイ厚木工場(製造)
入社6年目 生物系卒
A.F.
A.F.
商品開発部(企画開発)
入社14年目 生物系卒
K.M.
K.M.
商品開発部(研究開発)
入社9年目 生物系卒
M.Y.
M.Y.
統括・管理部(営業)
入社9年目 法学系卒

高級パスタと家庭用パスタの中間ブランドを創出。
新たなパスタ市場を創り出す挑戦。

EUとの経済連携協定交渉でパスタの関税が引き下げられ、今後海外のパスタが安価で買えるようになることも想定される。それを受けニップンでは、高品質な輸入パスタを超えるプレミアムパスタの開発に着手。社会のニーズを的確に捉えるクオリティを目指すとともに、価格や販促戦略にもこだわった、新たな市場開拓への挑戦が始まった。

対談中の様子 M.Y.
A.F.(企画開発)
大もとは、EUとの経済連携協定交渉によって、パスタの関税の段階的引き下げが決まったことです。海外のパスタが安価で買えるようになるからには、ニップンとしては、より高度な競争力を発揮できる製品を開発する必要があったのです。
M.Y.(営業)
そこで着目したのが、プレミアム製品です。海外の高級パスタを家庭で使うには、価格や調理しやすさといった面でハードルが高過ぎる。かといって、従来の家庭用パスタでは競争力不足です。そこで、海外の高級パスタを超えるクオリティを持ちながら、価格や扱いやすさにもこだわった、プレミアム感のある家庭用パスタを製品化しようとなったわけです。
A.T.(製造)
競合他社は、このような取り組みに乗り出さなかったのでしょうか?
M.Y.(営業)
まったく未着手だったわけではないですが、定番商品として確立するにはいたりませんでした。一方で、スーパーなどの取引先に、どのようなパスタがあれば売上アップにつながるかヒアリングしてみると「グレード感のあるパスタが欲しい」という声が上がる。ニーズはあるのだから、クオリティの高い商品を開発するのはもちろんですが、しっかり市場で認知してもらえるような戦略を展開することも大切だとなりました。
K.M.(研究開発)
クオリティの高い商品を形にするという点では、A.T.(製造)さんも私も密接に関わりましたが、市場への的確なアプローチとは?
A.F.(企画開発)
メインターゲットである20代・40代の女性に世界観を訴求すること。従来、広告は料理誌やグルメ誌に限っていたけど、REGALOはファッション誌やWEB媒体にも広告を出しました。また、通常は発売後に一定以上売れる見込みが立ってからTVCMを投下しますが、今回は商品立ち上げと同時にしました。
M.Y.(営業)
加えて、店頭ディスプレイ用の販促媒体も、従来に例がないくらい多くの種類をつくりましたよね。A.F.(企画開発)さんが指摘した点も含め、さまざまなチャレンジが、ブランドの認知と浸透につながったと思います。

既存商品との明確な違いを追求する。
原料メーカーとしてのプライドをかけた開発。

ブランドコンセプトは「特別な日に食べてもらうパスタ」。既存商品や他社商品と差別化できなければ意味がない。食感、風味、色合いなど、あらゆる面にこだわって、原料の選定、配合、製法を突き詰めていく。プロジェクトに関わる社員一人ひとりの想いが、REGALOには込められている。

対談中の様子 A.F.
A.F.(企画開発)
ブランドのコンセプトが「特別な日に食べてもらうパスタ」ですから、既存の廉価商品と明らかな違いを感じられなければ意味がない。商品スペックにはこだわりましたね。半面、パスタというのは基礎食品ですから、他社商品も含め、従来品とどのように差別化するべきかは明確になっていません。何をどのように追求していくのか手探りだった点が、もっとも苦労しました。
K.M.(研究開発)
食感、風味、色合いなど、追及する軸はいくつもありました。原料の選定や配合などのバリエーションは無限にあるわけですから、自分のなかで「これだ!」という答えを特定するだけでもかなり迷いました。そのうえ、企画のA.F.(企画開発)さんや営業のM.Y.(営業)さんをはじめ、経営陣の指摘も採り入れなければならない。だれにも自分なりのこだわりがあって、しかも高いレベルを要求されるので、苦労はひとしおでしたね。通常の新商品開発では、20~30回ほど数回試作品をつくりますが、REGALOは100回以上試行錯誤しました。
M.Y.(営業)
こちらも、普段の4倍は試食したからなあ(笑)。私は営業サイドの代表なので、営業担当者間の要望を集約するのに苦労しました。なかには両立できない意見やリクエストもあるので、取捨選択が必要になります。特に、意見を却下させてもらった人に対しては、それでも納得できるような商品で応えなければいけないわけですから、プレッシャーもありましたよ。A.F.さんやK.M.さんには、パッケージデザインも含め、高級感と他社商品との明確な違いを出してもらうよう、お願いしていました。この2点が、営業として譲れないポイントでしたから。
A.T.(製造)
私の役どころは、K.M.(研究開発)さんが完成させた試作品を工場の製造ラインで再現することです。既存製品の供給を停めるわけにはいきませんから、関係部署に協力をいただきながら、製造ラインの空き時間を捻出し、テストを重ねました。ちなみに、商品を工場で量産するうえでは、ラボレベルの試作品のレシピを完全に踏襲すれば良いというわけではありません。何をどこまで変えることで同等のクオリティとして得られるのか、この点の洗い出しに苦労しました。通常は2~3回のラインテストで生産スキームを固められますが、REGALOは倍ほどかかりました。

既成概念に縛られないプロモーション展開。
全社的な目的共有が大胆な決断と実行力を生んだ。

開発が完了したからといって、プロジェクト自体が完了したわけではない。発売後のプロモーションも商品のヒットを左右する大きな要素だ。「本場イタリアに負けないパスタをつくる」。その想いをプロジェクトメンバーはもちろん、経営陣まで全員が共有していたからこそ、既成概念に縛られないアプローチが可能となった。

対談中の様子 K.M.
M.Y.(営業)
私は、発売して半年間は胃が痛い日々を送っていましたよ(笑)。店頭で一般のお客様に試食してもらい、高い評価をいただいていましたが、それでもまだ成功かどうかは半信半疑でした。「おいしい」と「買いたい」は、必ず連動するわけではないですから。ホッとひと安心したのは、取引先からの発注が継続しているのを確認できたときです。
A.T.(製造)
同じですね。私の場合は、安定的に生産指示を受けることで一定以上の成功を実感できるのですが、発売当初から半年間安定した製造ができたため「苦労が報われた」と思いました。
K.M.(研究開発)
社内外から「REGALOっておいしいね!」という声をかけられたときは、ある程度安心しましたが、2人と同様で、発売から半年くらいはハラハラしていました。また、市場調査でスーパーに行った際、一般のお客様が商品をカゴに入れている様子を見たことがあるのですが、あれはうれしかったですね。
A.F.(企画開発)
私がうれしかったのは、SNSなどの反響を見て、狙っていたターゲット層にささっているなと感じたときです。やはり、数字が目に見えるようになるまでは不安でしたが。今回は従来のパターンから外れたアプローチを選択する場面が多かったので、認知度が高まっていると実感できたことは、大きな励みになりました。
M.Y.(営業)
業界では、新ブランドを立ち上げる際、1~2品をトライアルの形で出してみて、市況の反応を見ながらラインナップを増やしていくというのが常套手段です。しかし、REGALOは、スパゲッティ3種・マカロニ3種・パスタソース3種と、最初から9品目そろえて発売しました。TVCM投下のタイミングも同じですが、既成概念に縛られない大胆な決断と実行が奏功したのだと思います。
K.M.(研究開発)
立場の違いから意見が衝突することもありましたが、「本場イタリアに負けないパスタをつくろう!」というプロジェクトの根幹を成す部分は、ここにいるメンバーをはじめ、経営陣まで全員で共有できていましたよね。成果を出せたのは、ニップンの「食」に対する矜持が各社員に根付いているからだろうと思います。
A.F.(企画開発)
そうですね。何度も試作品をつくってもらったり、製造装置を試運転してもらったりと、K.M.(研究開発)さんとA.T.(製造)さんには特に苦労を強いる形になってしまいましたが、「できない」「無理」といった反応は一切ありませんでした。「つくり出そう」という強い意志を共有できていた証だと思います。

改良を重ねブランドを育てていく。
その挑戦はまだまだ終わらない。

新ブランドは立ち上げればそれで終わりというものではない。REGALOというブランドを一人でも多くの人に認知してもらい、国産パスタの新たな価値感を根付かせるために。お客様の声に耳を傾けながら改良やラインナップの拡充を続け、REGALOをお客様から求め続けられる商品に育てていく。

対談中の様子 A.T.
A.T.(製造)
工場の業務は、依頼を受けて対応するケースが大半ですが、その背景までは分かりません。今回のプロジェクトに関わって、各セクションにさまざまな意見があることや、各意見の根拠について理解を深められたことは、大きな収穫でした。今後、指示や依頼を受けた際は、より高いモチベーションで臨めると思います。
A.F.(企画開発)
A.T.さんの指摘のように、組織横断的なプロジェクトは、お互いのことをよく知るいいきっかけになります。私としては、立場や年齢などが異なるメンバーと価値観や目標を共有する一体感を経験できたことが一番の喜びでした。
M.Y.(営業)
私も、視野が広がったと思っています。特に、新たなブランドを立ち上げる上で、なにが重要でどんなファクターが障壁になるのかを知ることができたのは貴重な経験でした。こういう知見・情報を共有できる形にまとめ、今後のブランド創出に役立ててもらえるようにしたいですね。
K.M.(研究開発)
このプロジェクトに関わる前も、開発業務には一生懸命に取り組んで「最高のものをつくりあげたぞ!」と自負していたんです。しかし、今回はさらに一段階上の品質の作り込みをしました。その経験から、まだまだ上を目指す余地があるのだと確認できたことが、最大の収穫です。自分の限界を高めてもらった感じですね。
A.F.(企画開発)
ちなみに、ブランドというのは立ち上げたら終わりではありません。一人でも多くの人に「国産のパスタっていいよね」という新たな価値観を持っていただけるよう、今後もREGALOを育んでいく必要がありますよね。
K.M.(研究開発)
REGALOの開発コンセプトに照らせば、まだまだ突き詰めるべき部分がたくさん残っていると感じています。先述のように、自分自身にもまだまだ上を目指す余地があるので、ブランドと共に成長していきたいです。
A.T.(製造)
そうですね。プロジェクトに関わった当初は、未知のゾーンにチャレンジするイメージでしたが、それを乗り越えた今は基礎となる土台があります。私も、さらなる高みを目指して、REGALOの魅力アップにつながるようなチャンスがあれば、ぜひ関わりたいです。
M.Y.(営業)
取引先の意見や店頭で試食いただいたお客様の感想など、私は最前線の情報に触れる機会が多い。これをしっかりみなさんにフィードバックしながら、REGALOをお客様から求められ続ける商品に育て上げたいと思っています。今後も頑張りましょう!
REGALO(レガーロ)