社員紹介 食品化学系 開発(若手)

人によって異なる“美味しさ”の基準。
開発者に求められるのは伝え、聞き取る力です。

INTERVIEW WITH

食品化学系 開発(若手)

開発本部 商品開発部
入社3年目 医学・生命系卒

入社動機

学生時代の研究テーマは「生姜の抗糖化作用」。健康維持に直結する「食」の重要性を学ぶなかで、食に関する仕事を志望するようになった。ニップンは小麦粉だけでなくプレミックスや冷凍食品、パスタまで幅広く製品を展開している。それだけに多くの知識や経験を得ることができ、食品開発のプロフェッショナルとして成長できるのではないかと考えた。

CAREER

開発本部 商品開発部 食品開発グループに配属。

※所属部署は取材当時のものです。

食品開発グループの業務とは
どのようなものでしょう。

食品開発グループの担うミッションは大別して2つです。ひとつはNB(national brand)商品の開発。毎年春に新商品を市場に出すのですが、食品開発部内でアイデア出しを行い、商品コンセプトを決めたのち、商品を形にしていきます。もうひとつがPB(private brand)商品の開発です。お客様からのご要望を営業から聞き取り、めざす食感や風味を実現する材料の配合や調理法を求めて何度も試作を重ねます。私は冷凍ユニットに所属していましたので、冷凍のパン生地や焼成冷凍品などの開発を担当していました。
私たちの役割は、食材の配合や調理法を決めるだけではなく、工場での量産化が可能であるかの確認をするまでが一連の仕事になります。というのも、研究所で同じ配合比率、同じ手順でつくっても工場スケールになると味や食感が異なるケースがあるからです。どの工場のどの製造ラインを利用するかでも製造条件は微妙に変化します。そのため工場でのテスト製造には必ず立ち合い、製造現場と相談しながら微調整を行います。

これまでいちばん印象に
残っている仕事は?

ある小売チェーンからご依頼いただいた冷凍メロンパン生地の開発です。お客様には目標とするベンチマーク商品があり、その香りとザクザク感を自社商品に取り入れたいというご要望でした。ところがザクザク感に寄せると生地が固くなり、風味を重視すると食感が物足りません。油や加水率を何度も調整し、ようやくめざすものに近いパン生地を作り上げたのですが、お持ちしたサンプル品には首を傾げられるばかり。食感は近いけれど香りが違う。それも試食される人によって意見がバラバラでした。これは食品開発にはつきものの悩みです。味や香りには好みがありますし、個人が感じた味覚を厳密に伝え、共有できる言葉はありません。
そこで私が採用したのが、サンプルを二種類用意して比較していただく方法です。どちらのサンプルが求めるものに近いのか、あるいは両方違うのか。そうして近似値を探りながらゴールをめざしました。香りについても香料メーカーに協力を仰ぎ、最終的にはお客様に満足いただくことができました。ベンチマークしていた商品とは少し異なるパン生地になりましたが、結果として、お客様の想いが詰め込まれた商品となりました。

開発の仕事で
もっとも重要なこととは?

開発の仕事は、研究所で黙々と試作を重ねているように思われがちですが、実は営業との打ち合わせや、工場で製造立会いをすることも多くあります。また、お客様を訪問して一緒に試作を行うこともあります。相手が何を求めているのか、また自分は何を伝えたいのか、一方通行ではなく、お互いに上手くコミュニケーションをとることが何より重要です。先にもお話ししたように、私たちは味や香り、食感といった、厳密には言葉で共有できないものについてやりとりします。不確かなことを不十分なやりとりで伝えられるはずがありません。そのため味や香りの表現の引き出しを増やすこと、お客様に事例を示せるよう、さまざまな食品に精通しておくことも重要だと思っています。

ニップンで実現したい私の "想い"

美味しいものを作りたい。その一点に私の想いは集約されます。もちろん味の好みは人それぞれです。万人が美味しいと感じるものはないでしょう。だから私の実現したい“美味しさ”とはお客さまがめざす美味しさです。その美味しさの意味するものが何なのかを見極めて、いろいろな形の美味しさに対応し、実現していく。その一つひとつの商品に、私の想いを込めていきたいです。