第8回 食と水泳教室
群馬県スウィンあざみスイミングスクール

全国のスイマーに出張授業を行う「ニップン 食と水泳教室」。
第8回は、スウィンあざみスイミングスクールの49名が参加しました。

スウィンあざみスイミングスクールでの水泳教室

「食と水泳教室」は子どもたちの健やかな成長のために、食育×水泳にフォーカスし開催している水泳教室です。

ゲスト講師TEACHER

藤森太将(ふじもり ひろまさ)さん

藤森 太将(ふじもり ひろまさ)さん

2016年のオリンピック選考会では200m個人メドレーで2位となり代表入りを果たし、リオデジャネイロ五輪では4位入賞(メダルまで0.16秒)。アジア大会準優勝、FINAワールドカップ優勝、世界短水路選手権3位等、国内外で実績を重ねる。
日本体育大学卒業後は大学院でスポーツ科学の修士課程を修了し、2024年3月に競技を引退。現在は、子どもから高齢者まで幅広い世代に向けて水泳指導に携わっている。父はシドニーオリンピック銀メダリストらを育てた藤森善弘コーチ。

青木玲緒樹(あおき れおな)さん

青木 玲緒樹(あおき れおな)さん

3歳から水泳を始め、ジュニアオリンピックカップ、インターハイ、インカレ(日本学生選手権)等、で入賞や優勝を果たす。社会人1年目に日本選手権を制して日本代表に初選出。2021年の東京オリンピックでは100m平泳ぎに出場。2022年には50m・100m平泳ぎで日本記録を更新。
2024年のパリオリンピックでも100m平泳ぎに出場。
2025年に引退、現在はミズノスイムチームコーチとして水泳教室やイベントを中心に活動している。

食育の時間FOODS

藤森さんと青木さんが小学生~高校生の参加者に向けて、日々の食事と身体づくり、そして水泳の上達ポイントについて重要なアドバイスを話しました。世界で活躍してきたトップアスリートならではの経験談に、参加者たちも真剣なまなざしで耳を傾けました。

食育の時間

「食べられる選手は強い!」食事の基本と克服法

子どもの頃の食習慣について、青木さんは「少食で野菜が苦手だった」と振り返りました。しかし、大人になってから好き嫌いを克服。海外遠征で食べられるものが限られてしまう経験がきっかけだったそうです。一方の藤森さんは「好き嫌いは少なかったけれど、量をたくさん食べられなくて苦労した」そう。それでも、大学に入って練習量が増えるにつれて、身体作りのためにしっかり食べることを大切にしたとのこと。お2人とも海外の選手がすごい量のパスタを食べていた様子を見たことがあるとのこと。世界トップ選手のエネルギー補給の凄さを目の当りにした経験から、「やっぱり、たくさん食べられる選手は強い」と実感したと語り、成長期にしっかり食べることの大切さを伝えてくれました。

練習の前後や試合前の食事の工夫

厳しい練習を乗り切るための食事にも、それぞれの工夫がありました。青木さんはエネルギー切れを防ぐために、ゼリーやようかん、おにぎりなどを“ちょこちょこ食べ”していたそうです。藤森さんも小分けのおにぎりを用意し、練習中にはバナナを食べてエネルギーを補給していました。 試合前のお腹の整え方については、青木さんは連戦で痩せてしまわないよう事前にしっかりと量を食べるタイプ。逆に藤森さんは緊張で食べられなくなってしまうため、お菓子などは避け、消化の良いものを少量ずつお腹に入れるように工夫していたそうです。

会場も驚き!ストイックな体力づくり

食育教室の中では、参加者から「練習後の筋トレについて」質問が上がりました。青木選手は「小学生時代は外を走ったり、マット運動や腹筋、ストレッチをしていた」と色々な種類の運動をしていたと教えてくれました。それに続いて藤森選手が語ったエピソードに、会場はどよめきました。「僕も同じように筋トレをしていましたが、それに加えて、自宅からプールまでの7kmの道のりを、リュックに重り(鉄アレイ)を入れて走って通っていました」。トップ選手のストイックすぎる体力づくりに、中学生たちは驚きの声を上げ、日々の積み重ねのすごさを肌で感じたようでした。

選手村の裏話と勝負メシ

参加者が興味津々だったのは、オリンピックなどの選手村での食事エピソードです。青木さんは「色々な国の料理がズラリと並んでいて誘惑がすごい!だからこそ自分での食事管理がとても重要」と教えてくれました。 また、「勝負メシは何ですか?」という質問に対し、お2人とも「あえて特定のメニューは決めていない」と回答。海外の試合ではいつもの食材が手に入らないことがあるため、それに左右されないようにしているそうです。それでも青木さんは納豆や温かい汁物をよく食べ、藤森さんは国内の試合ならウナギをよく食べていたと笑顔で話してくれました。

水泳の時間SWIMMING

青木さん、藤森さんのお2人もプールに入り、デモンストレーションや平泳ぎの指導を行いました。

トップ選手の泳ぎのコツ

食育教室のあとは、プールに入って水泳の指導が行われました。 青木さんは平泳ぎのポイントとして「足の引きを早く、浅くキックすること」をアドバイス。「水をしっかりつかみ、丁寧かつ速く泳ぐことが大切です」と語り、参加者はビート板を使ったり壁をつかんだりして、足の動きを意識する練習に取り組みました。 藤森さんは背泳ぎやバタフライのポイントを指導。背泳ぎでは「膝を開かずに細かくキックを打つこと」、バタフライでは「足にしっかり水を当てて蹴るドルフィンキック」の重要性を伝えました。

青木さん

水の抵抗を減らしてスピードアップ!

さらに個人メドレーを専攻していた藤森さんからは、全種目に共通するタイムアップの秘訣も飛び出しました。「水泳は、飛び込んだ後と壁を蹴った後がいちばん速いです。「一番速いところでしっかりした“けのび”姿勢をとることで、その後上手にスピードに乗ることができます」と説明。少しでも体が曲がっているとブレーキになってしまうため、基礎的な動作ですが“まっすぐな「けのび」の姿勢を頑張ること”が一番の上達の近道だと語りました。また、「プールの底にある真ん中の青い線からずれないように真っすぐ綺麗な"けのび"をしてみよう」という具体的な指導に、参加者たちもすぐに自分の泳ぎを見直していました。

藤森さん

イベントの最後は、参加者からの元気な「ありがとうございました!」というお礼の挨拶で教室は締めくくられました。

集合写真