第6回 食と水泳教室
枚方スイミングスクール

全国のスイマーに出張授業を行う「ニップン 食と水泳教室」。
第6回は、枚方スイミングスクールを会場に、7歳~15歳までの71名が参加しました。

枚方スイミングスクールでの水泳教室

「食と水泳教室」は子どもたちの健やかな成長のために、食育×水泳にフォーカスし開催している水泳教室です。

ゲスト講師TEACHER

中西 悠子(なかにし ゆうこ)さん

中西 悠子(なかにし ゆうこ)さん

2000年 シドニーオリンピック200mバタフライ第7位
2003年 世界水泳200mバタフライ銅メダル
2004年 アテネオリンピック200mバタフライ銅メダル
2005年 世界水泳200mバタフライ銅メダル
2008年 北京オリンピック200mバタフライ第5位

古賀 淳也(こが じゅんや)さん

古賀 淳也(こが じゅんや)さん

5歳から水泳を始める。2009年ローマで開催された世界水泳選手権50m背泳ぎ2位、100m背泳ぎ優勝。スタートの反応の速さは世界トップレベルで、この大会で50m・100mともに0.50の最速のリアクションタイムを記録した。アジア大会では50m背泳ぎで3連覇を達成。2016年のリオオリンピックで400mリレーのメンバーとしてオリンピック出場を果たした。2024年3月の国際大会代表選手選考会で50m背泳ぎ2位に入り現役を引退。

食育の時間FOODS

中西さんと古賀さんが小中学生の参加者に向けて、食事と体づくりについての重要なポイントを話しました。ニップンからは、スポーツを頑張る参加者におすすめの食事のとり方やタンパク質と炭水化物をしっかり摂取できるスパゲッティやマカロニを使った"パワーアップレシピ"を紹介しました。

成長を支える食事の工夫

古賀さんは、小さい頃は好き嫌いが多く、特にねばねばしたものやカレーの玉ねぎが苦手だったと振り返ります。しかし、中学生の時に身長が大幅に伸びたことから、食べることの大切さを実感したそうです。「食べる量を増やすことが成長に繋がると感じていました」と、食事の重要性を強調しました。
中西さんは、トレーニングの量が増えると体重が減ってしまうため、工夫して食べるようにしていたと話しました。特に、一度にたくさんの量を食べるのではなく食べる回数を増やすことで、無理なく食事の量を増やしていたとのことです。

お菓子との付き合い方

次に、甘いものやスナック菓子との付き合い方についての話題に進みました。中西さんは、練習がハードでストレスを抱えていたため、甘いものやスナック菓子を我慢しすぎず、少しは食べるようにしていたと振り返ります。食事のバランスを考えつつ、楽しむことを心掛けていたそうです。
古賀さんは、お菓子が大好きで、現役時代も移動中や大会前日に自分が食べたいものを一通り食べることをルーティンにしていたと話しました。甘いものを楽しむことで心の安定を図り、翌日のパフォーマンスに備えていたそうです。

食事のタイミングと内容

練習前後の食事について、古賀さんは「エネルギーをしっかり摂るために、消化の良い炭水化物を意識して食べていた」と話され、練習中にエネルギー切れを起こさないように工夫していたとのことです。
中西さんは「練習後はできるだけ早く食べることを心掛けていました。おにぎりや軽食を持参し、すぐに食べられるようにしていた」と話しました。

試合前の食事の工夫

続いて、試合前の食事の話題になると、古賀さんは「シンプルでバランスの良い食事を心掛け、胃腸に負担をかけないようにしていました」と振り返り、特に試合の2週間前から食事内容を調整していたことについて話しました。
中西さんも「普段通りの食事を心掛けつつ、生ものや揚げ物は避けていました」と振り返り、消化の良い炭水化物を中心に摂取していたそうです。

最後に

中西さんは「食べる順番を工夫することが重要」とアドバイス。例えば肉体改造する際には、汁物や野菜を先に食べることで満腹感を得やすくする方法を紹介しました。
古賀さんは「食べることへの自信を持って、いろんな食材に挑戦してほしい」とメッセージを送りました。食事に対してポジティブな姿勢を持つことが、水泳の練習にも繋がると強調しました。食べることに自信を持ち、成長することの大切さを伝えました。
中西さんと古賀さんの経験を通じて、食事が体づくりに与える影響を学び、日常生活に活かすヒントを得て、食育教室は終了となりました。

水泳の時間SWIMMING

中西さん、古賀さんのお二人もプールに入り、デモンストレーションや指導を行いました。
中西さんはバタフライ、古賀さんは背泳ぎの指導をしました。

キックのタイミングと体重移動が大切

中西さんは、手と頭を入水した後にキックをすることが大切とアドバイス。プールサイドで全身を使って泳ぎの見本を見せました。中西さんがデモンストレーションを披露した際には、参加者が食い入るように見学し最後には拍手が上がりました。入水後の手のひらはプールの底に向けること、背中を丸めるようにして前に体重移動することなど、意識すべき大切なポイントを指導しました。

背泳ぎのポイントは姿勢

古賀さんからは、軸をまっすぐに保つことや頭からお尻までをまっすぐにすることなど、姿勢に関する指導がありました。「クロールは体の前がまっすぐになるように泳ぎますが、背泳ぎはその逆!腰が曲がって沈まないように意識して」とのアドバイスがありました。また、手の使い方や頭の位置について一人一人に指導があり、手を伸ばし過ぎて背中が反らないようにすることが大事だと教えました。

次はみんなの番!

水泳教室最後には、中西さんから、「今日教えたポイントを意識して普段の練習に取り組みましょう」とお声がけがありました。また、古賀さんからは、「いまは先輩たちが活躍しているが、次はみんなの番です!今日勉強したことを思い出して、練習に活かしてください」とお言葉をいただきました。最後には、参加者全員で記念撮影を行い、「第6回 ニップン 食と水泳教室」は大成功を収めました。