校長先生、担任の先生、そして為末先生、こばた先生にも本日の感想をうかがいました。

受講のきっかけ

私が子どもたちに一番感じてほしいのは、「本物に出会う」ということです。為末大さんというトップアスリートとして輝いてきた人から刺激を受けて、次のステップに生かしてほしいという思いがあります。大人数の学校ではありますが、そういう機会をできるだけ多く設けたいという気持ちがありましたので、今日の授業を大変楽しみにしておりました。
(託麻東小学校 川上哲也校長)


熊本市立託麻東小学校 川上 哲也 校長

子どもたちが3時間とも先生の授業を受け止めていたというのが、一番良かったなと思います。体育については二極化が進んでいまして、運動が上手な子はすごく上手、苦手な子はすごく苦手という形なので、わが校は熊本県平均から見るとあまりよくないのです。そこで体力の向上を課題として「投力大作戦」と題して、新聞紙を丸めて投げるコンテストをする等といったさまざまな取り組みをしています。

託麻東小学校は現在1,021名の子どもたちが通う大規模校で、来年度は1,050名に増える予定です。将来推計で1,200名まで増えるのではと見込んでいます。それだけの児童が同時間に授業をするわけですので、どうしても一人ひとりの運動量が減ってしまいます。そこでカリキュラムを変えて、できるだけ重ならないような種目をやるといった工夫をしています。

今日のハードル授業では、高いハードルだけでなく低いハードルもありましたし、あれだけのレーンが並ぶこともないので、それぞれのレベルで運動に取り組めるいい機会だったと思います。苦手な子も自分ができる高さのハードルでどんどんチャレンジしていました。

食育については、朝食をきちんと食べてきてほしいという思いはありましたが、なかなか食べ合わせまで踏み込んでいけないんですよね。今日はそこをゲーム形式で踏み込んでいけたのはすばらしいと思いました。3つの栄養素がそろわないといけないと頭ではわかっているものの、実際の朝食はパンだけという子が多いんです。でも今日を機会に「3つそろえなきゃ!」という意識を持ってくれたらと思います。

夢の授業については、為末先生がおっしゃっていた「色と形のある夢を持つ」ということ、夢のイメージを具体化して持つことの大切さというのは、授業では伝えていないことですので子どもたちの心に響いたのではないかなと思います。話し合いをしているときの表情もイキイキしてよかったですね。

わが校はオリンピック・パラリンピックの指定校になっておりまして、今後パラリンピアンをお呼びして授業をしていただく予定です。今後もこのような形で本物に触れる機会を増やしていけたらと考えています。そして同時に本物に触れることで「自分はどうしたいの?生活をどう変えていくの?」と子どもたちに返していくことも大事です。子どもたちが今の自分を見つめてもっともっと高めていけるようサポートしていきたいと思います。


熊本市立託麻東小学校 6年3組担任 松本 典子 先生

本当にあっという間のことで、楽しい時間をありがとうございました。ハードルは授業でやってはいたのですが、私たちが100言うよりも為末先生が一言言うことのほうがずっと伝わるんだなと実感しました。的確にアドバイスいただいて、みんなフォームがすごくよくなっていたように思いますし、ひとつの出会いで子どもってこんなに成長していくんだな、と驚きました。160人超という人数のわりに運動量もしっかりあってよかったですね。

夢については授業でも少し取り組んだことがあったのですが、漠然とした夢は持っているけれど具体的に考えていない子が多かったんです。ですので、夢を考えることがむずかしいと感じる子もいたんですが、今日のような機会をきっかけに少しずつでも考えていってもらえたらなと思います。「人を助ける仕事がしたい」「テレビに出てみたい」といった夢を聞いて、授業では出てこなかったので今日は本音が出たかなと感じました。水泳をやっている子は「12秒台のタイムを出したい」と近くの目標も書いていたりして、子どもたちの新たな一面を見た思いがしましたね。

子どもたちはこれからいろいろな出会いが待っていると思います。今日もそのひとつ。そうした出会いの中で夢を育てていって、心と体を成長させていってくれたらと思っています。


熊本市立託麻東小学校 5年3組担任 角田 理恵 先生

子どもたちが笑顔でのびのびと学習していて、そばで見ていても楽しそうなのがよくわかりましたね。5年生はちょうど5大栄養素を習っていたこともあり、みんなはりきっていたんでしょう。しかも体を動かしながら専門の先生から話を聞いたので、より栄養について関心が高まったんじゃないかなと思います。

教室の中で教師から聞いても、なかなか身につかないものですが、今日のような機会で知識が身につくと、嫌いなものも1口食べてみようかなという意識が芽生えますよね。頭で考えて食べるということは、本当に大切だと思うんです。そして栄養のことは家庭環境が大切なので、子どもたちには家に帰って今日のことを話してね、と声かけするつもりです。

高学年になると自立がテーマになってくるので、これからは「食べさせられる食」から「自分で考えて選ぶ、つくる食」に代わっていくと思います。そういう意味では今日の食育はとてもいい機会になったと思います。

夢の授業については、5年生は1/2成人式などで夢を語ることはあったんですが、「夢を語り合う」という経験がなかったので、今日はあれだけの人数で夢を語り合えたというのは非常に有意義だったと思います。友だちと語り合うことで、自分の夢をもう一回振り返ることができたのではないでしょうか。


為末先生の感想

今日は今まで教えた学校の中で最も元気な子どもたちでしたね。とにかく超絶元気でした。指導のしがいがある児童・生徒だったと思います。元気だからと思ってツッコんで質問してみたんですけど、「いや、そこまでは考えてないです」みたいな感じで軽く流されたりして(笑)。面白い子が多かったなという印象ですね。

ハードルについては既に体育の授業などでやっている印象だったので、勢いよく跳んでほしいというところだけは伝えていこうかなと思いました。ハードルが倒れていてもかまわず跳ぶ!みたいな勢いがすばらしかったですね。しかも、ハードルで転んだ子を見てクスクス笑う子もいなくて、とてもよい雰囲気だったと思います。

夢の授業については前回からシンプルな夢シートに変えましたが、今日は学年や人数が幅広かったこともあり、自分の夢がクリアに見えている子とぼんやりしている子といろいろあって面白かったですね。特に中学生と話すのはすごく楽しかったです。今後どういうことが起きるのか想像がつき始めている年代なので、現実と夢のバランスが見えてきて興味深かったですよ。なんとなくプロ野球選手になりたいなあという夢が、そういえばどんな感じの選手になるんだっけ?と具体的に考えていくプロセスが見えたのがよかったなと思います。


こばた先生の感想

新しいスタイルにして2回目の授業でしたが、カードがなくなっても気にせず走っていて、食育じゃなくてただの体育みたいになっちゃいましたけど(笑)、ハプニングも子どもたちが楽しんでくれたのがよかったです。でも「体を動かして楽しかった」という記憶は残ると思いますし、「クリームシチューには肉が入っていると信じてます」なんて強引だけど楽しい回答が多かったので面白かったですね。お肉の形をしていなかったら「体づくり」じゃない、ということではないから、ちゃんと理解できているからこその回答だったと思います。メニューの統一感もありましたし、とてもよかったなと感じましたね。

夢については中学生だと恥ずかしがる子もいたんですが、1人ずつ聞いていくと意外と考えているんだなという子が多かったですね。中学生の夢を聞いて小学生が刺激を受けたりした部分もあったと思うし、今日は同一学年でない面白さがすごくあったなと思います。