

- 谷川真理
(以下谷川)
- サッカーアジアカップ、本当に盛り上がりましたね。松木さんの切れのよい解説もすごく楽しかったです。
- 松木安太郎
(以下松木)
- 僕は何もしていないんですけどね(笑)。今回の大会は厳しい試合が多かったんですが、そこも含めてアジアのサッカーの面白味が出た大会だったと思います。
- 谷川
- ザッケローニ監督の的確な采配も話題になりましたよね。近くでご覧になってどうでした?
- 松木
- 見ているとすごくシンプルな監督さんだな、という印象ですよね。それに、今回のアジアカップは準備期間がとても短くて、監督もできることが限られていました。なので「どういう戦術でどう戦うか」の考えに至る以前にこの大会があったというのも、シンプルな戦術になった理由だと思います。
- 谷川
- 解説をされている中で心がけていることはあるんですか?
- 松木
- なにもないです(笑)。
- 谷川
- そんな気がしました(笑)。
- 松木
- あえて言うならですが、選手の立場に立って考えてみると、例えばミスが起きたとしても、ミスをしたくてしている選手はひとりもいないわけです。だからあまりネガティブな言葉を使いたくない、というのはありますね。
- 谷川
- 解説中は感情をストレートに出されてる感じもありますよね。
- 松木
- 今でこそサッカーはメジャースポーツの域に達していますが、僕が現役の頃は全く違いました。だから解説を始めたときも「サッカーを少しでも見てもらえるきっかけになれば」という思いが大きくて、難しい言葉やサッカー用語を極力使わないように、ということは意識していましたね。
- 谷川
- 松木さんご自身はいつからサッカーを始めたんですか?
- 松木
- 小学校4年生です。最初は学校で初めて、その後すぐに読売サッカークラブ(現東京ヴェルディ)のクラブに入りました。当時は千葉県に住んでいたので、片道二時間かけて読売ランド前まで通ってたんですよ。
- 谷川
- 他のチームメイトもみんな関東近郊から集まるんですか?
- 松木
- そうですね。中学生だけだと5、6人で高校生と同じチームでプレーができるので、成長できる環境だったと思います。
- 谷川
- プロとしてのデビューは?
- 松木
- 16歳でデビューしてレギュラーメンバーになったのが18歳。そこから32歳で引退するまでずっと同じチームでプレーをしていました。
- 谷川
- 団体競技だと、例え自分の調子がよかったとしても試合では負けてしまったりすることもあるわけじゃないですか。私は個人競技なのでその辺りの感情の保ち方ってどうなんだろうって思ってたんです。
- 松木
- 僕の場合は、その場で言っちゃってましたね(笑)。悔しいですから、「お前が悪い。お前のせいで負けた」って。でもそうすると、言った方も言われた方も責任感が芽生えてくるんですよ。
- 谷川
- なるほど。サッカーならではの魅力ってどんなところですか?
- 松木
- 自分で判断できるところですね。結局ルールさえ守れば何をやっても良い、というのがサッカーですから、自分で判断を下して自分で動けるというのが最大の魅力かもしれません。
- 谷川
- 今は日本の選手も海外にどんどん行かれていますよね。
- 松木
- ほんとに多くなりましたね。長友(佑都)もチェゼーナからインテルに移籍しましたしね。試合を見ていると、彼はマラソン選手でも勝負できるんじゃないかって思いますよね。
- 谷川
- 本当にいけると思いますよ!去年のワールドカップ直前の親善試合をスタジアムに観戦に行ったんですが、実際に見るとお尻の動きと位置がすばらしいんですよ。感心して走りを見てしまいました。
- 谷川
- 現役の頃は食事の管理はどうされていたんですか?
- 松木
- かなり色々なことをやりました。今の現役選手とは違って僕らが現役の頃は誰もコントロールしてくれないので、自分でやるしかないわけです。でも、炭水化物の役割とか動物性たんぱく質の効果もよく分かっていなかったので、コーチに聞いて、とにかく疲れたら肉(動物性たんぱく質)を食べよう、とかね。
- 谷川
- なるほど。
- 松木
- しかも、サッカーは炎天下の中で90分間走り続けなくてはいけないスポーツですから、試合後は4キロくらい体重が落ちたりするんです。
- 谷川
- すごいですね!マラソンでもそこまで落ちないですよ。
- 松木
- 特に僕はディフェンダーだったので、自分からの動き出しももちろん必要ですが、相手の動きについていかなくてはいけない。そうするともうげっそりしてしまって、何も食べたくなくなるんですよ。でも次の試合が予定されていますから、なんとかして回復させなければいけない。だから気を使うのはまず加糖ですよね。果物系のジュースを飲んで安定させてからスープを飲んで、というように段階的に食物を摂取していくようにしていました。
- 谷川
- その時代にはまだサプリメントはありませんでした?
- 松木
- もちろんないです。マッサージもないんですよ!僕が初めてマッサージを受けたのは26歳のときですから。
- 谷川
- じゃあ疲れは睡眠や休養でひたすらカバーする感じですか?
- 松木
- あとは疲れてもがんばる!とかね(笑)
- 谷川
- スポーツを楽しむというより、まだ訓練っぽい時代ですよね。
- 松木
- でも楽しかったですよ。とにかく全てに飢えている時代でしたから。サッカー選手としての自分もそうでしたし、日本のサッカー全体を見てもそうでした。全てが発展途上な中で自分がやっていけるのかどうかも分からない。そんな中でサッカーだけに集中していたから、いろんなことにがんばることができたのかもしれませんね。
![]() 監修:柏原幸代 かしわばら ゆきよ |
【体力消耗時の食事】
サッカーはスポーツの中でも特に運動量が多く、体力を消耗します。試合やハードな練習の後は、いかに早く肉体疲労を回復させるかを考えましょう。回復の早い体を作る食事は競技力に大きく影響します。
<試合直後の補給>
水分と糖分を摂取し、まずは消耗したエネルギーをすばやく補いましょう。糖分はクエン酸やビタミンCと併せて摂ると体内へのチャージが早くなります。発汗の多いときはミネラルの補給も重要。さらに、サプリメントなどでアミノ酸の摂取も疲労回復には有効です。
※一気に大量に水を飲むと吸収が悪くなるので、何度かに分けて摂取すること。冷たすぎる飲料は胃腸の働きを鈍くしてしまうため食欲を落としてしまうので注意が必要です。
手作りスポーツドリンクレシピ
・糖分(ハチミツや100%果汁)
・クエン酸やビタミンC(レモンや柑橘系果汁、もろみ酢、梅)
・塩(ミネラルの多い天然塩)
<試合後の食事>
消耗が激しい場合は、疲労によって胃腸の機能が低下し消化吸収力も弱っているため、食欲不振になりがちです。栄養を補いつつ胃腸に負担をかけない食事がベスト。揚げ物や肉中心の食事を控え、出来るだけ温かくて消化吸収のよい物がよいでしょう。消耗した体力の回復にはお米、壊れた筋肉の回復のためにたんぱく質として卵や豆腐を。ごはんと煮込み料理や汁物などを組み合わせるとバランスがとりやすいです。または鍋料理で、〆に雑炊というのもよいですね。
アマニ油を使用したごま味のドレッシングです。温野菜などのサラダはもちろん、鍋料理とも相性抜群です。
アマニ油ドレッシング【ごま味】
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