世界の小麦粉料理 第23回

バラ祭りのイメージ

東ヨーロッパ、バルカン半島に位置するブルガリアは「ブルガリア」という国名を冠して1300年以上の歴史があり、2007年にEUに加盟しています。
東は黒海に面し、北はルーマニア、南はギリシャ、トルコに隣接しています。
国土面積は北海道の1.3倍ほど、その内3分の1が農地、約20%が放牧地や樹園等で農業、畜産業が盛んな国です。

ブルガリアといえば、すぐに思い浮かぶのがヨーグルトでしょう。
実際、ブルガリアのヨーグルト個人消費量は圧倒的に世界一です。
ブルガリアのヨーグルトを世界に知らしめたのは、1908年にノーベル医学賞を受賞したロシアの医学者メチニコフ博士の功績です。受賞の前年ブルガリアを旅した博士は山間部の農村でヨーグルトを常食としていること、お年寄りがいきいきしていることに着目。「ヨーグルトは長寿に効果がある」という内容の学説を発表しました。

一般的にヨーグルトは生で食べるものですが、ブルガリアの人の食べ方は多彩です。もちろん生でも食べますが、ドレッシングやソースとしてサラダ・肉料理やスープに、またパンにもヨーグルトを練りこむことがあります。
きゅうりとにんにく、それにヨーグルトとオリーブオイルを組み合わせて作るヨーグルトサラダを「スネジャンカ」といいます。日本語に訳すと白雪姫、美容にいいサラダなのでしょうね。 ヨーグルトは水牛や羊、ヤギのミルクから作られるものもあるそうです。

ブルガリアは近隣のギリシャやトルコの影響で、肉料理が豊富です。
黒海に面していますが漁業はほとんど行っていないため、海や川沿いの一部でしか魚を食べることはありません。そのかわり、農業は盛んで小麦、大麦、トウモロコシといった穀類は輸出できるほどの収穫量があり、野菜も豊富に採れます。
今回レシピでご紹介するブルガリアのチーズパイ-パニツァは代表的な家庭料理の一つで、週末や休日によく作られるそうです。

有名なのはヨーグルトだけではありません。バラとブドウ、これもブルガリアの名産です。
ブルガリアの中央を走る大きな二つの山脈にはさまれたところに「バラの谷」があります。
この地では「ダマスクローズ」という香りのバラが栽培されています。
ブルガリアはバラの生産量世界第2位を誇り、世界の香水の多くがこの「バラの谷」で育ったダマスクローズの精油によってできています。
1キロのローズオイルを得るには3トン以上ものバラの花が必要なのだそうです。
5月から6月が収穫時期で毎年「バラ祭り」も開催されています。
またブルガリアにはバラを食する習慣があり、ジャムやジュースを作ったり、ハーブとしても使われています。

ブルガリアは良質のブドウの産地でもあります。メルニックの赤ワインは世界的に有名です。その他の地域でも赤ワインに適したブドウが栽培されています。

首都ソフィアはブルガリア最大の都市です。三つの山に囲まれ、標高550メートルに位置するソフィアは、ヨーロッパで一番高いところにある首都です。
美しい都ソフィアには聖堂などの多くの歴史ある建造物や博物館があります。

出典

  • 「ブルガリアン・ブルー」恒文社
  • 「神様がくれた国ブルガリア」愛育社
  • 「地球の歩き方 ブルガリア ルーマニア」ダイヤモンド社
  • 「旅名人ブックス ブルガリア」日経BP企画
  • 「世界の料理」ポプラ社
  • 「バルカン史」山川出版社

岡嶋芳枝(オカジマ ヨシエ)

岡嶋芳枝(オカジマ ヨシエ)

フードコーディネーター。
コルドンブルーに通いフランス菓子を学び、同時期に都内のパン教室でパン作りも学ぶ。
その後、料理研究家のアシスタントなどを経て独立。現在「Witch’s Kitchen」主宰
自宅で開催する料理教室では誰にでも簡単に出来るアレンジ家庭料理を提案している。
その他、オリジナル菓子をインターネットの店舗に提供したり、カタログや広告媒体の料理製作、スタイリングなどにも携わっている。

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