製粉のお話しライブラリー 粉食考古学[2] - 最古の製粉

小麦を挽くことは、生活の基本にして文明の基礎。貴重な小麦を無駄なく・味良く・効率よく粉にする工夫が必要だった。
平らな石(石皿)の上に小麦粒を置き、手に持った石片で圧し摺るのは最も原始的な形。臼・杵方式(叩き潰す)や、擂鉢・擂粉木方式(摺り潰す)もあった。
一連の工夫の果てに、紀元前2500年頃のエジプトで開発されたのが、人間工学的な設計が際立つ「サドルカーン」。このサドルカーンや篩を使っての製粉作業の様子が当時の壁画に描かれているが、その工程の完璧さに驚かされる。
しかし工夫はさらに連綿と続く。英知が結集し、結晶する。
円盤状の2つの石を重ねた「ロータリーカーン」という手挽き回転臼。人類史上最高の道具かもしれない。製粉工業の歴史はこの石臼から始まる。

王のためにサドルカーンと呼ばれる石臼で粉を挽く婦人像(紀元前2500~3000年)

現代のエジプトの一般家庭で見られる石臼での製粉(エジプト、ルクソール、撮影:村田一男)

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