こうして生まれた 小麦粉料理 ホットケーキは万能選手―おやつとしても朝食としても 第6回「ホットケーキ」 外はこんがり、中はふんわり 今回のテーマはホットケーキです。

カステラの回で触れたように、砂糖の普及は製菓技術を飛躍的に向上させました。
ホットケーキは、いつ生まれたかは定かではありませんが、16世紀のはじめから、広く食べられるようになりました。
アメリカやイギリスでは一般的に「パンケーキ」と呼ばれています。
“パンケーキ”の“パン”は“フライパン”の”パン“、フライパンで焼けるケーキをいうのだそうです。クレープはパンケーキの一種で、フライパンでは焼けないワッフルは別種であるといわれています。
どうして日本で「ホットケーキ」と呼ばれるようになったかはわかっていません。大正時代初めて「ホットケーキ」を出した店のメニューには「ハットケーキ」と書かれていたそうです。
日本では「ホットケーキ」はふんわり厚いものですが、アメリカやイギリスの「パンケーキ」は薄く甘みも少ない傾向にあります。特にイギリスのものは膨張剤がはいっていないのでより薄いものです。

「パンケーキ」は、キリスト教の祭事と深い関わりがあります。かつてキリスト教国では40日もの間、肉や牛乳・卵などの動物性食品を禁じる時期があって、その前日はこれらのものをたっぷりと使った料理を食べられる特別な日になりました。その代表的な料理が卵や牛乳を使ったパンケーキだったのです。
この日に供されるパンケーキは薄く焼くという決まりがありました。

アメリカではパンケーキは、当初南部で人気が広がり、朝食の定番になりました。
ホットケーキといえばメープルシロップが定番、これはふんわり厚く焼く日本でも、薄く焼いて何枚も重ねるアメリカでも変わりありません。
メープルシロップは、サトウカエデなどの樹液を濃縮した甘味料でアメリカ・インディアンが発見したと言われています。純粋なメープルシロップは、カナダ南東部~アメリカ北東部で多く生産されています。南部で人気のホットケーキが北部のメープルシロップといつ運命的な出会いをしたのでしょうか。

手軽に作れるホットケーキミックスは19世紀後半アメリカでつくられました。
英語のことわざに「Selling like hotcakes」(ホットケーキのように売れる)というのがあります。「飛ぶように売れる」という意味です。ホットケーキミックスの登場でもともと人気の高いホットケーキがさらに多くの人々を引き付けました。

一度作ったホットケーキは冷凍保存が可能です。食べきれなかった物などはラップに包んで冷凍保存しましょう。
1分程度のあたためで、ふっくらあたたかいホットケーキになります。
ホットケーキはシロップやクリームから野菜やハム、ベーコンなど様々な具材で楽しむことができます。作り置きしておくと、便利な食べ物ですよ。

  • 「古きよきアメリカンスイーツ」平凡社新書
  • 「食べるアメリカ人」大修館書店
  • 「アメリカのおいしい食卓」平凡社
  • 「世界朝食紀行」マガジンハウス
  • 「近代日本食文化年表」雄山閣

豆乳パンケーキ

豆乳パンケーキ

【材料】直径約15cm・8枚分
1個
豆乳(無調整) 200cc
ホットケーキミックス(カルシウム入り) 200g
バター 適量
はちみつ 適量

作り方

1. ボールに卵、豆乳を入れて溶き混ぜ、ミックス粉を加えてダマのないようになめらかな生地になるまで混ぜ合わせる。

2. フライパンを強火でよく熱し、ぬれ布巾の上で少し冷まし、再び火にかけて生地を流し入れ、弱めの中火にし、表面にポツポツと穴が出てきたらひっくり返し、裏面も焼く。表面をさわり、弾力が出てきたら焼き上がり。※同じ要領で残りの生地を焼く。

3. 皿に数枚重ね、お好みでバター、はちみつをのせて頂く。

1個分=約119kcal
調理時間=約30分

クッキングアドバイス 牛乳の代わりに豆乳をたっぷりと加え、しっとりと薄焼きタイプのパンケーキ仕立てに。厚焼きがお好みなら、豆乳の量を表示通りの130ccにすると、ふっくらホットケーキタイプになります。

岡嶋芳枝(オカジマ ヨシエ)

フードコーディネーター。
コルドンブルーに通いフランス菓子を学び、同時期に都内のパン教室でパン作りも学ぶ。
その後、料理研究家のアシスタントなどを経て独立。現在「Witch’s Kitchen」主宰。
自宅で開催する料理教室では誰にでも簡単に出来るアレンジ家庭料理を提案している。
その他、オリジナル菓子をインターネットの店舗に提供したり、カタログや広告媒体の料理製作、スタイリングなどにも携わっている。

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