坂本雄次の訪問!ウエルネス人 vol.12 東国原英夫さん

東国原英夫

1 マラソンの魅力にとりつかれて

坂本雄次さんと東国原英夫さん

坂本雄次 (以下坂本)  走る政治家としても知られる東国原さん、そもそも、マラソンをはじめたきっかけは何だったんですか?

東国原英夫(以下東国原)  そもそもは「上岡龍太郎にはダマされないぞ!」という番組の企画だったんです。
上岡龍太郎さんは、ゴールドコーストに出場したくらいのマラソン好きで、よくマラソンの魅力について語っていらっしゃいましたが、「マラソンなんてつらいだけだ、上岡龍太郎にはダマされないぞ!」という検証をする企画だったんです。

坂本  そこで業界では運動神経がいいと言われていた、そのまんま東に白羽の矢が立ったんですね。

東国原  そうです。この企画に参加して、まんまとマラソンの魅力にとりつかれてしまいました(笑)

坂本  「だまされないぞ」だったのが、結果的にはハマってしまうというオチ。大体企画意図とおりですね。(笑)

東国原  94年にゴールドコーストの大会に出場して、4時間58分で気絶しそうになりながらも完走しました。その時はもう二度とやらないと思ったのですが、しばらくすると悔しくなってきて、もっと出来るのではないか、という何か得体の知れないマラソンの魅力にとりつかれてしまい、翌年にもう一度ゴールドコーストに行きました。タイムは3時間48分、つまり1年間で1時間縮めました。これで俄然やる気が出たんです。

坂本  それから様々な種類のマラソンを経験されましたね。 ランニングに対してそれほどのめり込んでいったのは、何故でしょうか。

東国原  やはり、最初の悔しさがあります。 その頃、30代後半でしたが、自分はこんな体力ではない、こんなはずではないというのが1つ。
それから完走したときの、あるいは途中でサイクル的にくる喜びや感動があります。
マラソンをやっていると苦しいときと楽なときがありますが、例えば10キロ過ぎた、20キロ過ぎた、30キロ、関門を過ぎたときに感動がありまして、最終的なゴールの感動があるのです。苦しみの中にある感動や達成感が自分の中に組み込まれたのでしょう。

坂本  それを体感するためには日々の蓄積がないとなかなかそうはいかないですが。

東国原  そうですね。日々のトレーニングを重ねることで、記録が伸びていくという達成感もあったと思います。

2 お笑い芸人から政治家に転身

坂本  お笑い芸人から政治家に転身したのはどういう心境の変化だったのですか?

東国原  小さい頃から、お笑い芸人と政治家になることが夢だったんです。小学校6年の卒業文集に「夢はお笑い芸人と政治家」と書いています。

坂本  それは早いですね! お笑い芸人として、一躍有名になられた後、大学にもう一度入学されましたが、政治家に切り替わる節目があの辺りですか?

東国原  98年に、人生リセットして社会や地域に貢献をしたいと思い、小さいころから夢見た政治家を目指しそうと一念発起して大学に行き直しました。

県知事就任直後に鳥インフル~ピンチがチャンスだ!

東国原英夫さん

坂本  2007年、宮崎県知事就任直後に、鳥インフルエンザの問題が起こりました。

東国原  県知事に就任して、最初の記者会見のときに、「鳥インフルエンザが発生しました」という情報が入ってきたんです。そこから蜂の巣をつついたような状況になりましたが、自分はいたって冷静でした。いつでもピンチがチャンスだと思っているので、どうやってこれをチャンスに持っていくかということばかり考えていました。
まずは、とにかく現場に行こうと思ったのですが、初登庁ですから、いろいろな方にご挨拶するスケジュールがダーッと分刻みに入っていたのです。それを現場に行くから、全てキャンセルしてくれと言ったのですから、かなりもめました。

坂本  昨日今日までたけし軍団のそのまんま東だった人間が、広域行政職のトップについて、みんなおもしろくないわけですから…。

東国原  しかし、私がそこで「絶対に現場に行く」と通したことで、この男はそういう人間なのだと認識されて、その辺から職員の意識が変わっていきました。そして翌日、「鳥インフルエンザが発生してすぐ県知事が現場に行ったこと」で、農政はじめ県庁内や農協も含めて経済団体の意識もガラッと変わった、と後で聞きました。
鳥インフルエンザも牛の口蹄疫も、感染を広げないということが一番難しいんです。そこで、私は、農家関係者が飼料、農機具などを輸送する時、ウィルスも運んでしまうのを防ぐため、農道や国道まで全部石灰をまいて、防護服を着て、絶対入らないというのを徹底しました。過去にはそういうことを現場で指揮を執った人はあまりいなかったらしいですけどね。
あの時、鳥インフルエンザが発生したのは、全国で宮崎県だけでした。原因はほとんど渡り鳥ですので、全国に転々と発生するのが自然と思いますが、宮崎県内だけで3カ所同時発生したことがいまだに不可解ですが。

一難去って、口蹄疫

東国原英夫さん

坂本  農政にかかわる大きなトラブルが多かった印象がありますが、2010年には牛の口蹄疫の流行もありました。

東国原  口蹄疫は、宮崎県では20年振りです。全国5カ所で同時多発したのは100年前で、今より家畜の数もずっと少ないですから、日本が大規模な口蹄疫を経験するのは初めてでした。
お隣の韓国や中国では、ここ何年も口蹄疫が発生しています。韓国や中国からの観光誘致もしなければいけないのですが、人間がウィルスの媒介になりますから、これは危険だなと思っていました。でも、消毒薬の噴霧をするのはいやがられますし、これは宮崎県だけでやってもしょうがないのです。宮崎県だけがやっても、富山県から、石川県から、山口県から、どこからでも入れますから。
例えばニュージーランドやオーストラリアは、飛行機で入るときにカードに書かされますが、それと同時にウィルスを殺す薬を機内でまくのです。それをするかどうかです。難しいですね。

坂本  消毒されるというのは、気分的にはよくないでしょうしね。

東国原  皆さんあまりご存じないかもしれませんが、口蹄疫というのは、風邪と同じで1週間程度で治るんです。ですから口蹄疫に感染しても、牛肉は食べられるんですよ。食べられるのに、なぜこれを恐れるかと言うと、肉の価値が各段に落ちるからです。

坂本  市場価値の問題なのですね。

東国原  韓国や中国は、もう口蹄疫のウィルスが入っていない清浄国であることをやめて、非清浄国としました。
日本も清浄国の旗を降ろし、肉は何でも食べましょう、とすることもできます。ただ、和牛もアメリカやオーストラリアの肉と同じぐらいになりますよという話なのです。それじゃいけないのです。宮崎牛、松坂牛、神戸牛、日本の和牛は世界に冠たる牛なのです。特に黒毛和牛などは世界のブランドですから、それを守るための闘いなのです。

宮崎県のセールスマンとして

東国原英夫さん

坂本  東国原さんほど地場産品のPRを徹底してやられた方は少なかったと思います。

東国原  PRした動機はいくつかあります。1つは行政のPRが非常に下手だったので効果を上げたかったということ。もう1つは県産品が有名になったり、県や観光地が有名になるとブランド力が上がって、県民の皆さんに自信と誇りを持ってもらえるということ。
もう1つはJA対策です。宮崎県はJA宮崎経済連が圧倒的に政治的、行政的な力を持っているので、ここに逆らった人間は政治ができないというぐらいの組織票を持っています。この後ろ盾を持った議員さん達を破って私は当選しましたから、当初、JA宮崎経済連、JA関係者、農業関係者には本当ににらまれていました。
しかし、私が県農産品を宣伝すれば、その売り上げが上がり、知名度も上がって県民の皆さんは喜ぶ、農業関係者も喜ぶ、JAが手を出せなくなるのです。そうするとJAがバックアップしている国会議員も県議会議員も、私の言うことを聞かざるを得ないということです。

坂本  なるほど。「宮崎のセールスマン」としてテレビで明るくやっていて、一見、軽く見えたかもしれませんが、それは表面だけをみんなが見ていただけで、実は、議会がスムーズにいくための緻密な戦略だったのですね。

宮崎知事を離れ、再び東京に。

坂本雄次さん

坂本  今後の目標は?

東国原  抜本的な改革をしなければ、なかなかこの国の衰退は是正できないと思います。関東と中部と大阪の3つの都市が手を組むと、この国を動かすことができるのです。国を変えるために、東京に帰ってきました。東京都議選にチャレンジしたのもそのためです。
まあ、もうひとつは、(元妻の)かとうかず子さんと復縁したいという希望もあったのですが…。 テレビでずっと「復縁したい」と言っていましたら彼女の耳に入ったらしくて、去年の12月に正式に彼女の事務所から書面で「迷惑です」と来まして…。(笑) それでもうあきらめました。

3 東国原の日常は、和食中心の健康生活

坂本  復縁できなかったのは残念でしたね。独身だと、食事がちゃんとできていないのではと心配になりますが。

東国原  私は昔から和食が大好きなのです。偏食はなくて、野菜もよく摂りますし、普段食べているものが自然に健康志向になっているようです。
宮崎牛をあれだけ宣伝していますが、実は鶏肉が好きです。(笑) 豆腐など豆類も大好きでよく食べていますね。

坂本  豆は本当に植物性たんぱくの塊ですから、身体にいいですね。自然にバランスのよい食生活が出来ているのはすばらしいです。

4 これからもマラソンと共に

坂本雄次さんと東国原英夫さん

坂本  県知事をお辞めになって1年ですね。相変わらずお忙しくしていると思いますが、少しは走れていますか?

東国原  去年2月の東京マラソンは走りたかったのですが、都知事選の前だったので、走れませんでした。今回はエントリーしていますが、練習があまりできていません。
ツイッターにも書きましたが、実は2日前、厚木で仕事がありましたので、海老名から皇居まで、40キロを5時間かけて走ってみました。死にました(笑)。

坂本  よく走りましたね。

東国原  国道246号を通ったんですが、トラックが走って排気ガスはすごいし、風が吹いて寒いし、アップダウンがあるし、本当にきついですよ。

坂本  あそこはすごいでしょう。(笑)

東国原  信号待ちしていたら、買い物帰りの自転車のお母さんたちが「どこからですか?」「海老名から」「海老名から!?」ってビックリして、「どこまで行くんですか?」「皇居までです」って言ったら「エーッ!!」って叫んでいました。(笑)

坂本  練習中はたった1人になりますから、気持ちの整理をしたり、自分の人生を振り返ったり、これからのことを考えたりするんですが、東国原さんはどうですか。

東国原  走っている間は、いろんなことを1人になって考えられますよね。特に県知事の時には、完全に1人になる時は走っている時だけでした。ストレス発散でできるし物事も考えられるので、本当はSPをつけなさいと言われたのですが、黙って深夜に1人で走っていました。
「今日はこれについて考えよう」と1つのテーマを決めて走り出して、そのことについてずっとああでもない、こうでもないといろいろな視点から考えながら走っています。1回のトレーニングは1時間半くらいですが、走り終わった時には1つの結論が出ているんです。何かの壁にぶつかったり、挫折した時は、いつもこんなふうにランニングに支えてもらいました。

坂本  今はマラソンがブームになって、マラソン大会の開催が、地域を経済や社会面で元気にする事例が増えていますが、東国原さん自身はスポーツを通じた地域振興の部分で感じるところはありますか?

東国原  私は、知事在職中に宮崎県で開催している「青島太平洋マラソン」のコースを変更して、町中を走るようにしました。宮崎市の中央商店街は、かつてのにぎわいが消え、いわゆる「シャッター通り」になっています。買い物でにぎわう店舗は郊外立地が主流になってしまいました。そこで、マラソンでのコースにこの商店街をとるようにして沿道に人を寄せ、あわせて商店街も活性化する、というのが私の考えでした。おかげ様でこの企画は好評でした。大会参加者数も、当初の7,000人から1万4,000人規模にまでなりました。こんなに町が元気になるならこれからは毎週、大会をやりたいぐらいです(笑)。

坂本  そうですよね。大勢の人が集まると、そこには必ず経済活動が興りますから。地域振興にはすごくいいと思います。今、全国各地でマラソン大会が新設されている流れを考えるに、おそらく将来的には47都道府県で1つずつ大きな大会が開催されると思います。また、最近では、マラソン大会開催地が、本番だけなく大会1か月前、半年前などから参加者を迎えるサブイベントを企画運営している例も増えていますから、なおさらですね。

東国原  確かにマラソン大会は、それほど準備にお金がかけずして、人が集まる地域振興事例として、今では色々なところで企画されていますね。マラソン大会開催で、まず問題となる交通規制は、いってみれば、大通りの歩行者天国と一緒でしょう?!地域が“毎週日曜日はマラソン大会”、と決めてしまえば、そのうち、地域側はどうやって“その大会を地元のお店が一体となってどうやって盛り上げるか”、を考えるようになってくるはずですから!!(笑)

坂本  そうですね!東国原さんの企画、私も楽しみにしています。本日はお忙しいなか、本当にありがとうございました。

栄養のプロがチェック!

小島美和子

監修:小島美和子
管理栄養士
有限会社クオリティライフサービス代表取締役

多忙な人の自炊に最適!
簡単につくれて、栄養価の高いパスタ&サラダレシピ

毎日、目の回るような忙しさの東国原さん。そんな忙しさのなかでも、今日の疲労を回復し、明日の元気をつくるために、栄養バランスの整った食事をとることが大切です。そんなとき、パスタとパスタソースがあれば、手軽で栄養バランスのよい料理がつくれるのでとても便利です。
栄養バランスをはかるポイントは、具の組合せ。必ず肉や魚、卵、大豆製品といったたんぱく質食品と野菜を加えましょう。買い置きできて手軽に使えるたんぱく質食品は、卵や納豆、ツナなどです。できれば外食ではとりにくい、大豆製品や魚を。食材の買い置きがない時は、若鶏入りトマトソースのように、具が入ったソースを使えば便利です。野菜はレタスなどの生野菜をそのままソースと一緒に和えてもいいですし、ブロッコリーや人参、アスパラなど、冷蔵庫の残り野菜をパスタと一緒にゆでてしまえば楽チンです。
忙しくて外食が多い人はどうしても野菜不足になってしまいます。そんな時は、サラダだけでも自宅で準備して食べましょう。切ったりするのが面倒なら、カット野菜や冷凍野菜を購入するのもおすすめです。外食ではどうしても飽和脂肪酸をとる機会が増えます。そこでサラダに使うドレッシングには、脂質バランスを整えてくれるアマニ油がおすすめ!

アマニ油を使ったレシピ

<豆腐と水菜の明太子パスタ>

1) パスタは表示どおりにゆでる
2) 豆腐は一口大に切って水切りする。水菜5cm長さに切って洗う。
3) パスタをゆでたらざるにとり、ボールに移して1)と2)も加え、
  和風辛子明太子ソースで和える。


<カルシウムたっぷりのお好み焼き>

生地にスキムミルクを加え、具にとろけるチーズやちりめんじゃこを加えると、カルシウムたっぷりに!ちょっと洋風な味になるので、ケチャップで食べてもおいしいですよ!


<ブロッコリーと松の実のサラダ>

1) ブロッコリーは小房に分けて電子レンジで加熱する(冷凍ブロッコリーでもOK)
2) 1)をお皿に盛り、松の実をトッピングして塩少々とブラックペッパーを振ります。
  そこにアマニ油を回しかければできあがり。

坂本雄次プロフィール

坂本雄次さん

1947年神奈川県生まれ。
自身のダイエットのため始めたランニングをきっかけに、当時在籍していた東京電力で陸上部の監督を15年務め、素人の中からフルマラソンを2時間30分で走るランナーを数多く育成する。
1993年にマラソンの各種大会を企画運営する会社「株式会社ランナーズ・ウエルネス」を設立。
日本テレビ 24時間テレビ の「24時間マラソン」、「湘南国際マラソン」などの立ち上げに尽力。間寛平さんのアースマラソンのアドバイザーとしても完走をサポート。

AIMS公認距離測定員
国際スパルタスロン協会日本支部代表
一般社団法人日本ウルトラランナーズ協会(JUA)理事

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