直撃!輝く笑顔の理由!谷川真理のHappyアスリートライフ VOL.10

【直撃!輝く笑顔の理由!谷川真理のHappyアスリートライフ】今回は、海洋冒険家として世界中の海をかけめぐる、白石康次郎さんにお話を伺いました。船の上での過酷なレースと、レース中の知られざる食生活について明かしてくださいました!
【PROFILE】白石康次郎 しらいしこうじろう…1994年、26歳でヨットの単独無寄港世界一周の最年少記録を樹立。以来、カヌーやロッククライミングなどの複合種目をこなす「レイド・ゴロワーズ」など、ヨット以外のアドベンチャーレースにも積極的に参加。ヨットにおいては2006年から2007年にかけて開催された、「5-OCEANS」クラスⅠで2位の成績を収めた。単独世界一周ヨットレースで活躍した多田雄幸さんに師事。
水平線の向こうが見たい…。始まりは子供の頃の夢
谷川真理
(以下谷川)


ヨットで世界一周なんて、普通に生活していると想像つかないことなんだけど、始めようとしたきっかけは何だったの?
白石康次郎
(以下白石)





単純に言ってしまえば、子供の頃の好奇心です。鎌倉の出身なんですが、幼稚園生くらいの時に初めて海を見て「大きいなぁ、水平線の向こうには何があるんだろう」って感じて。それを大人になってやってみたということでしょうか(笑)
谷川

26歳で初めて世界一周するまで、ずっと目標は変わらなかったんだ。
白石
そうですね。でも、初めは何から始めたらよいのかもわからなかったので、水産高校で船について勉強して、エンジニアとして世界一周をしようと思っていたんです。そんな時に、ちょうど初めて世界一周のヨットレース(アラウンドアローン)が開催されたんです。「どうせやるならこれをやろう」と思って、そのレースで優勝した多田雄幸さんに弟子入りしたんですよ。それから今に至ります。
谷川
なるほど。ヨットの魅力ってどんなところだと思う?
白石



世界一周ができることですね。なかなか地球を一周できる乗り物ってないんですよ。あとは、人間の作ったものではない、自然界の大きなものに抱かれる感覚ですよね。それはこの競技でしか味わえないものだと思います。
長時間のレースを成功させる秘訣はメンタルコントロール
谷川
世界一周レースの時は何月に出発するものなの?
白石


秋が多いですね。そうすると南半球を夏に走れるんですよ。全体で六ヶ月かけてゴールします。
谷川
すごく長丁場だけど、予定通りにいくもの?
白石





普通のスポーツの試合時間は、長くても2、3時間じゃないですか。僕たちは4000時間あるんですよ。そうするともちろん予期しないことも起きますよね。実は僕も二回失敗しているんですよ。一度目は舵の故障で二度目はマストの故障でした。
谷川


そうか。自分の体調はもちろんだけど、装備も万全じゃないといけないもんね。メンテナンスも大変でしょう?
白石



そうですね。やはり自然が相手ですから、予測不可能なことが起こりますよね。でも、それにひとつひとつ対応していくのがこの競技の醍醐味なのかもしれません。
谷川
レース中は誰とも話さないの?
白石



通信手段がないので、会話は全くありません。完全にひとりですから、自分と向き合う時間が長いんですよね。それはマラソンと似ているかもしれません。
谷川

確かに走りも基本的にはひとりだから、似ている部分はあるかもしれないね。でも、4000時間もあるレースの中で体調管理はどうしているの?
白石


食事面ももちろん気をつけますが、何より重要なのはメンタルですね。自分の気持ちを常に平常心で保つ。それがいちばんの体調管理です。食事は科学的にもいろいろなことができますが、メンタルは自分でコントロールするしかないですから。
谷川
具体的にはどんなことをして、メンタルをコントロールするの?
白石



普段は居合いや禅で平常心を保つ訓練をしています。レース中は息抜きのために、落語を聞いたりもしますね。大都会にいると、緑を見たり、環境音楽を聴いたりすると落ち着くでしょう?でも僕たちはずっと自然の中にいるので、人が恋しくなるんですよね。
海上での食事の楽しみはあの魚!?
谷川
一度世界一周のレースに出場したらどれくらい体重が落ちるの?
白石


無寄航のレースだと一回で10キロ以上は減ります。でも、レースの前にたくさん食べて太ってから行くんですよ。
谷川
(笑)そうなんだ。海の上だし、魚を食べたりはしないの?
白石

釣りをすると水の抵抗になってしまうので…。でも、たまにトビウオが船に入ってくるのでそれは食べますね。
谷川
勝手に入ってくるの!?
白石

そうなんですよ。赤道近辺の暖かいところだと、トビウオがたくさんセイルの中に入ってくるんです。臭いし、スリップするのでヨーロッパの選手は嫌がるんですけど、僕は食べていました(笑)。
谷川
そうか。海の上だと電気がないから冷蔵庫もないし、新鮮なものが食べたくなるよね。
白石


生きているものっておいしいんですよね。人間って元々は生きているものを食べて生きているじゃないですか。だから海の上でトビウオを食べると、原点に返れるというか、命のつながりっていうのを実感しますよね。
谷川

毎日自然を実感できる場所にいると、そういう考え方になるのかなぁっていうのはすごくわかる気がするな。
白石




でも、トビウオは例外ですよ(笑)。
普段の食事は「アルファ米」というお湯を注いで食べるレトルトのお米と、缶詰やのりの佃煮ですね。昔は航海士の職業病で壊血病(新鮮な野菜や果物から摂取できるビタミンCの不足が引き起こす病気)があったのですが、現代はサプリメントが発達していますから、とても助かっています。
谷川
レースから帰ってきたらまず最初に食べたくなるものは何?
白石
フルーツやサラダなどの新鮮なものです。あと納豆も。
谷川
納豆はフリーズドライとかない?
白石
やっぱり糸を引かないと物足りなくて(笑)
「トビウオは海からのおくりものですね(笑)。トビウオの命が自分の中に入ってくるような  気がします」「現代では魚も肉も切り身で売っている。  生きているものの価値を実感できる瞬間は  貴重ですね」

監修:柏原幸代 かしわばら ゆきよ
管理栄養士・食ライフデザイン株式会社代表取締役
健康・食育マスター講座「食育の答」主催

【サプリメントを上手に活用】

高いパフォーマンスが求められ、活動量が多く消耗の激しいアスリートにとって、食事ですべての栄養素を賄うのは大変。食事で摂りきれない栄養素をサプリメントで摂取することは一つの解決手段と言えます。そんな便利なサプリメントですが、安易に頼りすぎるのもよくありません。あくまでも食事が中心であり、サプリメントは不足を補う補助的なものという認識を持ち、上手に活用してくださいね。

■プロテイン
たんぱく質は一度に大量に摂取すると体内で消化吸収できません。他の食事から摂取する分も合わせ、1食あたり30~50g 程度が目安です。一般的に、1日に必要なたんぱく質量は除脂肪体重1kg あたり 1~1.2g程度。運動やトレーニングをする場合、除脂肪体重 1kg あたり 1.5~3g が摂取の目安とされています。継続的に大量のプロテインを摂取すると、肝臓や腎臓に負担がかかりますので、摂り過ぎないように注意しましょう。

■ビタミン・ミネラル
栄養素の基本は単独では働きにくいということ。他の栄養素とチームプレイで働くので、特定の栄養素だけをたくさん摂るよりも、一緒に働く複数の栄養素を摂ることをおすすめします。
特にミネラルは、摂りすぎると過剰症を起こすことがありますので、一日の摂取量を守ってください。また、偏って摂るとミネラルバランスを崩すリスクがあり、かえってパフォーマンスを落とすことになりかねません。一つ一つの栄養素の働きよりも、組み合わせを意識しましょう。


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ビタミンCは風邪の予防などにも効果的な栄養素です。
ビタミンAやビタミンEと合わせて摂取することでさらに効果的に働きます。

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